
運転免許返納のイロハ(上)
車の運転に不安を感じて、運転免許証の返納を検討したことはありますか。高齢になった家族に返納をすすめようかと思っている方はいませんか。返納が必要なのはどんなとき? どうしたらスムーズに返納できる? 兵庫県警運転免許課で高齢運転者等支援室を担当する堀江省吾管理官(60)に聞きました。
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――免許証の自主返納とはどういう制度ですか
運転免許を保有する方が、住所地を管轄する公安委員会に自分で申し出ることにより、運転免許の取り消しをすることができる制度です。
――免許返納の目安になる年齢はありますか
「あの人、85歳やで。返したらええんちゃう」などと、年齢で区切るものではありません。70歳以上は免許更新時に高齢者講習を受け、75歳以上は同じく更新時に認知機能検査をすることになっています。自分がどういう状態なのかを理解し、運転に気をつけてもらう制度です。
車で人をはねてしまうと大変なことになりますので、運転に自信がなかったら免許証の返納も検討していただいています。
認知機能検査で「認知症のおそれあり」と判定されると医師の診断書を提出する必要があり、認知症と確定すると免許は取り消し処分になります。75歳以上で一定の違反歴がある方は、運転技能検査に合格しなければ運転免許の更新ができなくなります。
――返納を検討するような運転とは、どのようなものですか
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