写真・図版
大崎市民病院=2024年7月30日、宮城県大崎市古川穂波3丁目、中島嘉克撮影

 医師や看護師ら約1100人に時間外勤務手当を適正に支給していなかったとして、宮城県内の市立病院が労働基準監督署から是正勧告を受けたことがわかった。未払いは、約10.5億円。病院は約2.3億円は支給したが、経営の状況から8億円超は支払わない考えだ。

 労働基準法に基づく是正勧告を昨年2月に受けたのは、宮城県北西部にあり、秋田県と山形県に隣接する大崎市の大崎市民病院。時間外勤務手当を算出する際には、基礎賃金に、必要な手当を足して計算するが、病院は以前から、一部の手当を足さずに計算していたため、未払いが生じた。

 この計算方法は、国家公務員の給与制度に準じたものだったという。ところが、古川労働基準監督署は、市立病院の医師らに当てはめるのは適正ではないと判断。是正勧告を出し、2020年3月にさかのぼって不足額を追加で支給することを求めた。

「できる限りの対応をした」と話す病院ですが、赤字続きから、今年度から給与体系を見直したそうです。専門家から「労基法違反」という指摘があがります。

 また、医師らが申請した時間…

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