写真・図版
報道陣の取材に応じる永野耕平市長=2024年12月27日、大阪府岸和田市役所、田中章博撮影
  • 写真・図版

 大阪府岸和田市の永野耕平市長は27日、市役所で記者会見を開き、性的関係を続け、解決金500万円を払って謝罪する内容で和解したことをめぐって26日に女性側が発表したコメントについて反論するなどした。

  • 【女性側代理人のコメント全文も】「市長は脚色したストーリーを発信している」
  • 岸和田市長の不信任決議のきっかけとは 和解調書に異例の「所見」

 11月に和解したことが報じられた当初、永野市長は「和解内容は第三者に秘匿することが決まっていて話せない」「女性側が秘匿してほしいと言っている」などとしていた。

 女性の代理人弁護士は今月26日、女性側が求めたのはプライバシー保護のため訴訟記録を見られないようにする「閲覧制限」で、和解した場合に第三者に内容を明かさない「口外禁止条項」を付けるよう求めたのは市長だと指摘。市長側から「口外禁止を外す代わりに解決金を抑えてほしい」という打診があったなどとし、和解に応じたとしている。

 永野市長は会見で「口外禁止条項と閲覧制限は別というのは分かる。でも、どちらも個人情報を守るために配慮しなければいけないという趣旨のものだと思う。閲覧制限はかかっているから話すべきじゃないと考えた」と説明した。

 和解調書では、市長と女性の関係を「市長は雇用を左右しうる優越的な立場にあって、社会的な上下関係がおのずと形成されていた」などとされた。これについて永野市長は「対等な関係だった。見解の相違だと思う」と改めて主張。和解条項の中の一つにある謝罪に関しては「何らかの形の謝罪は必要だと裁判官から言われた。妻がいるのに、女性とそういう関係になり裁判にまで至ったことについての責任を謝罪していることになっている」と説明した。

 500万円という金額は「先方は1千万円と求めてきた。こちらが500万円で提案した」と説明。また「加害は絶対にない。裁判の時から一貫して加害行為は認められていない」と強調した。

共有