
主要7カ国(G7)外相会合に出席するため、カナダ・シャルルボワを訪問中の岩屋毅外相は現地時間13日午後(日本時間14日午前)、ルビオ米国務長官と会談した。岩屋氏は、トランプ政権が12日に始めた米国が輸入する鉄鋼・アルミニウムへの25%の関税について、「遺憾の意を伝えた」と明らかにした。
会談後、記者団に語った。会談は約35分間行われた。岩屋氏は「これまでの一連の働きかけにもかかわらず、今般、日本が除外されない形で(鉄鋼・アルミに)追加関税が課されたことについて、遺憾の意を伝えた」と言及。その上で、トランプ氏が表明している、米国の関税を他国と同水準まで引き上げる「相互関税」や、4月2日に公表される自動車への25%程度の関税についても、「日本は適用除外されるべきだという話をした」と述べた。
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ルビオ氏からは「日米関係は極めて重要だと自分たちも考えている。今日の話はワシントンにしっかり持ち帰りたい」との返答があったという。
また岩屋氏は会談で、石破茂首相とトランプ米大統領による2月の首脳会談を踏まえた日米同盟の強化と、フォローアップの必要性を訴えたという。トランプ大統領は第一次政権に引き続き、日米安全保障条約をめぐる米国の対日防衛義務について不満を述べており、安全保障分野における対日圧力の回避が念頭にあったとみられる。