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山陽新幹線全線開業50周年記念の出発式で博多から東京へ向かうのぞみ10号=2025年3月10日午前8時、福岡市博多区、山本壮一郎撮影
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 山陽新幹線は10日、新大阪―博多間の全線開業から50年を迎えた。これまでに約30億人を運んだ西日本の大動脈で、同日にはJR博多駅や広島駅などで記念の式典が開かれた。

 JR博多駅では、50年前の全線開業時に一番列車が出発した新幹線13番ホームで、JRや福岡市の関係者らがテープカットをして祝った。

 JR西日本の折中啓也・新幹線本部長は、開業時に6時間56分だった博多―東京駅間が最速4時間45分となるなど利便性向上を挙げ、「まだまだ改善の余地がある。安全と信頼できる新幹線を目指して進化していく」とあいさつ。午前8時発の「のぞみ10号」の脇で吉井彰浩駅長が出発の合図し、拍手で見送った。

 山陽新幹線は、新大阪―岡山間が1972年に先行開業。3年後の75年3月10日、博多まで延伸して全線開業した。全線開業までは新大阪―博多間は在来線も乗り継いで7時間12分かかったが、3時間44分に短縮された。

 87年の国鉄民営化後は、JR西日本が山陽新幹線を運行。全線開業時の最高速度は210キロだったが、97年には国内初の時速300キロの営業運転に成功。現在は、新大阪―博多間を最速2時間21分で走る。2011年からは九州新幹線と相互直通運転も始めた。

■関西大の宇都宮浄人教授(交…

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