写真・図版
配られたカレーを笑顔で食べる避難住民=2025年3月1日午後5時57分、岩手県大船渡市、小宮健撮影

 「おいしいごはんで、体も心も温まるね」

 岩手県大船渡市で延焼を続ける山林火災。避難所となっている同市三陸町の三陸公民館では1日夕、カレーやスープが配られ、避難する市民にひとときの笑顔が広がった。

 配膳するのは避難している民生委員らが中心だが、この日は学生団体「Youth for Ofunato」のメンバーも加わった。群馬県の大学生、及川正嗣さん(21)は大船渡市の出身。9日に東日本大震災関連のイベントを企画していたが、山林火災で中止に。震災当時、避難所で配られた食事に元気づけられたと言い、「今度は自分たちが支援したい」とボランティアに駆けつけた。

 カレーを食べていた袖野みき子さん(75)は「皆で食卓を囲むと、避難生活のつらさも吹き飛ぶ」と話した。

共有