ギターを弾き、魂をぶつけるように歌う。来年でデビュー50周年を迎えるシンガー・ソングライターの山崎ハコは、聴く者の心を揺さぶり続けてきた。今年10月に発表したアルバム「元気かい」には、4年前に亡くなった夫やこれまでに出会ってきた人たちへの感謝、今後に向けた決意が込められている。
大分県日田市生まれ。幼い頃は5歳上の兄とピンクフロイドやクリームをよく聴いていた。1975年、18歳の時にアルバム「飛・び・ま・す」でデビュー。81年に映画「青春の門」の音楽を担当し、イメージソング「織江の唄」がヒットした。
事務所の倒産なども経験したが、2020年に公私ともにパートナーだったギタリストの安田裕美を亡くしたことは「生まれてから一番の、受けたことがないショックだった」。しばらくは、依頼された曲以外は作れず、作ろうとすると悲しい言葉しか浮かばなかった。
ただ、50周年が近づくにつ…