和歌山県かつらぎ町にこの夏、手作り感満載の博物館がオープンした。その名も「山の中の海の博物館」。イベント好きの男性2人の出会いが、山あいの古民家で海を感じられる不思議な空間を生み出した。
博物館があるかつらぎ町志賀地区は、同町中心部から高野山方面に10キロ余り入ったところにある。
古民家を活用し、カフェなどが入る「カントリーサイドタウンF LAND」の6畳の和室に、様々な海洋生物の標本が所狭しと並ぶ。
すべて有田市在住の南方啓司館長(59)が所蔵するコレクションで、軽トラックで往復して運び込んだ。
ひときわ目を引くのが、巨大なタカアシガニ。現生の節足動物のなかでは最大の種といい、「生きた化石」とされる。
水深100~300メートル前後の砂地の海底に生息しており、紀伊水道で底引き網にかかったものを南方さんが入手し、標本にした。
「たくさんとれる駿河湾(静…