大阪桐蔭―履正社 三回表2死一、二塁、履正社は田中日和大の二塁打で金光祥玄(右)も生還し逆転=2024年10月13日午後2時44分、大阪市のシティ信金スタ、渋谷正章撮影

 高校野球の秋季近畿大会大阪府予選は13日、大阪市此花区の大阪シティ信用金庫スタジアム(舞洲)で最終日があり、決勝は履正社が大阪桐蔭を8―3で破り、6年ぶり6度目の優勝を果たした。大阪桐蔭の連覇は5で止まった。3位決定戦は大阪学院大が延長十一回タイブレークの末に10―8で近大付を下し、26年ぶりに秋季近畿大会の出場権を獲得した。上位3校は19日からほっともっとフィールド神戸で始まる同大会に出場する。

 履正社は打線がつながった。三回は2死から4連打で4点を奪い逆転。1点差に迫られた直後の六回には相手守備の乱れにもつけ込み、再び4得点して突き放した。大阪桐蔭は六回以降1安打と攻撃が淡泊だった。

 履正社・矢野塁主将 今夏の大阪大会ではコールドで敗れた大阪桐蔭に雪辱し、6年ぶりに優勝。「履正社に入ったのは大阪桐蔭を倒すため。今日は思った以上の試合ができた」

 大阪桐蔭・西谷浩一監督 連覇が5で止まり、「試合をうまく運べなかった。チームを見つめ直し、近畿大会は初戦に集中したい」。

(13日、高校野球秋季大阪府予選3位決定戦 大阪学院大10―8近大付)

 ◎…大阪学院大は2点を追う七回、一柳颯真の適時打などで追いつき、延長十一回、鶴丸巧磨、樋爪信の連続適時打で3点を奪って打撃戦にけりをつけた。近大付もよく粘ったが、八回の勝ち越し機、十回のサヨナラ機であと一本が出なかった。

 26年ぶり3回目となる秋の近畿大会出場を決めた大阪学院大の辻盛英一監督は「1年生の成長が大きかった」。先発メンバー9人のうち7人が1年生。強打の近大付にパワーでもひけを取らなかった。

 延長十一回、試合を決める適時打を放った3番鶴丸巧磨、4番樋爪信も1年生。鶴丸は初球を狙い打ちする思い切りの良さが光った。樋爪はファウルで粘った末、好球をはじき返した。

 今年は春の府予選で履正社、大阪桐蔭の「2強」を破った末に初優勝したものの、夏の大阪大会は初戦敗退を喫した。「あの悔しさは一生忘れない」と振り返る鶴丸は「近畿大会は強いチームばかり。どんな時も自分たちの力を出せるようにしたい」と語った。(渋谷正章)

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