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卒業制作「空想都市KOTA」の一部=こたさん提供
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 架空の地図、架空の鉄道、そして架空の都市。幼い頃から空想しては、絵でそれを表現する子どもだった。美大生時代にデビューしてからも、絵本作家のこたさんの空想は止まらない。細密な線で描かれたその世界は、多くの人を魅了している。

ページいっぱいの建物、乗り物…

 絵を描きながら眠ったユメくんは、えんぴついぬのペンシルと、夢の中の都市を探検する。交通網が発達した「ミライシティ」を空飛ぶ車から見下ろしたかと思えば、「パンケーキのしゃとう」「ドーナツかんらんしゃ」などのお菓子でできた「オカシティ」に興奮し……。

 3作目となる絵本「ユメノシティ」(フレーベル館)は、12の個性豊かな空想都市を描いた。建物や道路、乗り物がページいっぱいに敷き詰められ、その緻密(ちみつ)さは息をのむほど。どれだけ眺めても飽きず、見るたびに発見がある。

 頭の中で膨らませた空想都市を、精緻(せいち)な絵という形でアウトプットする――。「空想」は、小学生の頃からの大きなテーマだった。

空想路線図に、空想駅スタンプも…

 絵が趣味だった祖父の影響で…

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