2月に88歳で死去した世界的指揮者で水戸芸術館(水戸市)館長だった小澤征爾さんをしのぶお別れ会が26日、同館であった。関係者や抽選で当選した市民ら約930人が、コンサートホールと中継を見られる演劇用の劇場から小澤さんの業績に思いをはせた。
小澤さんと数々の共演をしてきた世界的ピアニストのマルタ・アルゲリッチさんらが発起人で、高橋靖市長は「特に愛して頂いた水戸室内管弦楽団は創設に力を入れられ、小澤館長の魂を入れ込んだハイクオリティーの楽団をつくりあげてくれました。水戸芸術館や楽団をもっと大事にしていきます。天空より見守ってください」と追悼した。
会場では2017年の小澤さんが指揮する演奏会の映像が上映されたあと、小澤さんが総監督を務めた水戸室内管弦楽団がモーツァルトのホルン協奏曲やバッハの「G線上のアリア」を切々と演奏した。
演奏の後、長女で作家の小澤征良(せいら)さんが涙ながらにあいさつをした。「このような会をしていただいてありがとうございます。だけど私、本当にお別れと思っていません。今聴いて父の魂も、音楽仲間も生きていて、音楽も生きています。音楽の仲間とみんなに、心からありがとうございます」と話した。
閉会後は、エントランスホー…