藤井聡太名人

 将棋の藤井聡太王位(21)=名人・竜王・王座・棋王・王将・棋聖と合わせ七冠=に渡辺明九段(40)が挑戦する第65期王位戦七番勝負(新聞三社連合主催)の第1局が6、7の両日、名古屋市東区の「徳川園」で指され、千日手指し直しの末、指し直し局で後手番になった藤井王位が136手で勝った。第2局は17、18の両日、北海道函館市の「湯元 啄木亭」で指される。

 開幕局のため、6日午前に振り駒が行われた結果、先手番は藤井王位に決まった。午前9時に始まった対局は定跡型ではない、力戦調の将棋だった。

 だが、2日目の7日午後3時44分に千日手が成立。「こちらが動いていかなくてはいけない将棋だとは思ったんですけど、昼食休憩が明けた辺りから消極的な手が続いて、仕掛けていく機会を逸してしまったかなという気がしていました」と終局後に藤井王位。

 30分後の午後4時14分に先後を入れ替え、渡辺九段の先手で指し直し局が始まった。持ち時間各8時間のうち、千日手局の終局時点での残り時間は、藤井王位50分、渡辺九段2時間10分。指し直し局の持ち時間は、藤井王位が1時間になるように10分足し、同じように10分を渡辺九段にも足し、渡辺九段2時間20分、藤井王位1時間と定まった。

 指し直し局の戦型は「相懸か…

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