「富士山登山鉄道に反対する会」の上文司厚代表(北口本宮冨士浅間神社宮司)らが8日、山梨県庁を訪れ、約7万人分の反対署名を長崎幸太郎山梨県知事に提出した。
長崎知事と面会した上文司代表は、県が進める富士山登山鉄道構想の白紙撤回を求める要望書を朗読。要望書は「(県が同構想を)ふもとで暮らす私たちの思いに耳を傾けることなく、なおざりにして推進している」と批判したうえで、「これ以上、富士山を傷つけて欲しくない」として構想の白紙撤回を求めている。
これに対し、長崎知事は「方法論で意見は異なるが、富士山を大切に思う気持ちは一緒だと理解していただき、議論を交わしていければと思う」と答え、上文司代表に、13日に予定している同構想に反対する団体の「意見を伺う会」への出席を求めた。
「反対する会」によると、署名活動は4月から始め、全国47都道府県から署名が寄せられた。10月末までに集まった分をこの日、提出したが、署名活動は今後も継続するという。面会後の取材に対し上文司代表は、「意見を伺う会」に出席する意向を明らかにした。(三宅範和)