統計

 総務省が8日に発表した8月の家計調査によると、2人以上の世帯が使ったお金は29万7487円で、物価変動の影響をのぞいた実質では前年同月より1.9%減った。物価高で家計の節約志向が強まっているところに、台風の上陸や、宮崎県で起きた最大震度6弱の地震による「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」が重なり、消費の停滞につながった。

 減少は2カ月ぶり。使途別で落ちこみが目立つのは自動車購入で、7割超の減少となった。台風で販売店が休みになったことも響いたという。国内パック旅行も約3割の大幅減となった。

 一方、消費額の3割超を占める食費は2.6%増え、2カ月ぶりに増加に転じた。とくに伸びたのは、コメ(34.5%増)やカップめん(18.1%増)で、災害に備えた買いだめがあったとみられる。コメは統計のある2001年以降で最大の伸びだ。このかげで、野菜や果物、卵などの購入は減っており、家計の節約志向は強いままだ。牛肉と豚肉を控え、値ごろ感のある鶏肉を選ぶ動きも続いている。

 2人以上の勤労者世帯の手取…

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