家庭の経済的事情から進学に不安を抱える高校3年生を支援するさいたま市教育委員会のガバメントクラウドファンディング(GCF)が目標額に達せず、市教委が追加で寄付を募っている。ふるさと納税への関心が高まるこの時期に、改めて支援への協力を呼びかけている。
市教委は、学力評定が3・0以上ある市内在住の高校3年生に、大学や短大、専門学校の受験料(1人あたり上限5万3千円)と入学一時金(同25万円)を支給する制度「さいたま市大学等進学『夢』支援」を創設。30人を支給対象者としていた。
今年度の総事業費は909万円で、半額の454万5千円はふるさと納税制度を使ったGCFで募る寄付金を充てる計画だった。
市教委学事課によると、8月末日の期限までに集まったのは260万3千円で、目標額に届かなかった。このため「第2弾」として、不足分の194万2千円を募るGCFを11月下旬から来年2月26日まで実施し、10日時点で48万7千円が集まったという。
第2弾でも目標額に不足した場合は、市教委の「貯金」である「市教育振興基金」から充てる。同課の担当者は第1弾で目標額に届かなかったことについて「GCFの周知の仕方を研究していきたい」と話している。