2021年の火災で全焼した民家の跡地=2023年10月17日、高知県仁淀川町別枝、羽賀和紀撮影 ■A-stories 8がけ社会 消滅の先へ(記者コラム) 高知に赴任して耳を疑った話がある。 山奥の集落で家が全焼する火事が起きた。だが、半日以上誰も火事に気がつかなかった。焼け跡からは住民の男性が遺体で見つかった。 「誰にも気がつかれずに焼け死ぬ。だから孤独焼死と呼んだ」。地元紙の記者が、そう教えてくれた。 それは2021年2月のこと…