70年目の自民党 懐古

 戦後の日本政治において、自民党はほとんどの期間、政権の座にあった。多くの国民から幅広い支持を得てきたせいか「どんな層を代表し、何を目指す政党か」が、ぼやける。

 あえて挙げれば、労働者より経営者に近く、都市より地方に基盤があり、社会変革より伝統価値を重んじてきた政党、と言えるだろうか。

 政権交代により下野した直後の2010年、自民は再出発を誓い新しい綱領をまとめた。最初の項目に「我が党は常に進歩を目指す保守政党である」とある。保守でありながら改革をうたう、自民らしい包摂性が見て取れる。

自民の課題・選択的夫婦別姓

 しかし、昨年の衆院選で過半…

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