金賞に輝いたブラッドオレンジ梅酒=2024年6月3日、大阪市北区、高橋孝二撮影
  • 写真・図版

 1592年創業の酒類卸・小売業「名門サカイ」(愛媛県宇和島市)のブラッドオレンジ梅酒が、大阪市北区の梅酒ダイニングバーの飲み比べイベントで金賞に輝いた。梅酒ソムリエやシェフらが審査員を務める全国梅酒品評会2021でも柑橘(かんきつ)系ブレンド梅酒部門で金賞を受賞しており、松為(まつい)教輔(きょうすけ)社長(63)は「これを機に関西の人にも味わってほしい」と話す。

 ブラッドオレンジ梅酒は同社が2017年に発売した。きっかけは、温暖な気候の宇和島でシチリア島原産の希少品種ブラッドオレンジを育てていた農家から、「ブラッドオレンジをいろいろな形で広めたい。酒に使ってもらえないか」と持ちかけられたことだ。

 さっそく、ブラッドオレンジを使った酒の企画・開発に乗り出したが、清酒や焼酎、スパークリング系に果汁をブレンドしても、「色がうまく出なかったり、酸味が気になったり。どうもうまくいかなかった」と松為さん。

 1年ほどの試行錯誤の末にたどりついたのが梅酒だった。松為さんは「ほどよい甘みが加わって、一番ぴったりだった」と振り返る。

 25年に大阪・関西万博が開催されることから、関西でもブラッドオレンジ梅酒をPRしようと、今年4月28、29日に梅酒ダイニングバー「梅ト蜂(うめとはち)」(大阪市北区)であった「消費者が決める日本一の梅酒大会『UOG2024(梅酒1グランプリ)』」に挑戦した。

 大会では、特徴的な赤色、さわやかな口当たり、甘さ、香りが支持された。302票を獲得し、参加した全国約20社の約40銘柄でトップに選ばれた。

 松為さんは「ロックやソーダ割りだけでなく、ケーキなどのデザートと一緒に飲んでも、ムースにかけてもおいしい。お酒に強くない方や女性、年配の方にも、ぜひ味わってほしい」と話す。

 720ミリリットル入り2178円(税込み)で、名門サカイのHP(https://www.meimon.co.jp/別ウインドウで開きます)からも買える。問い合わせは、同社(0895・25・5533)。(高橋孝二)

共有