佐久医療センター小児科の坂本昌彦医長=本人提供

 子どもの発達障害を早期発見し支援につなげるため、法律で義務づけられていない「5歳児健診」を自主的に実施する自治体が増えている。5歳児健診の現状や意義、子どもの発達障害との向き合い方について、佐久医療センター小児科の坂本昌彦医長に聞いた。

 ――東京都大田区が10月から5歳児健診のモデル事業を始めるなど、自治体に導入の動きが出てきています。5歳児健診のメリットは何でしょうか。

 5歳という時期は言葉の理解や社会性が発達する時期です。軽度の発達障害が見つかる可能性が高く、まさに「早すぎず、遅すぎない」年齢です。知的な問題はなくても、保育園や幼稚園における集団の中でうまくいかない子を見つける機会にもなります。

 ――法律で義務づけられている就学時健診では見つけにくいのですか。

 インタビュー後半では、5歳児健診のない自治体に住む保護者が、我が子の発達障害をどう見つけ向き合っていくかも聞いています。

 就学時健診は小学校入学前の…

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