自宅で介護していた長女(当時7)の人工呼吸器を外し窒息死させたとして殺人容疑で逮捕、送検された母親の無職福崎純子容疑者(44)=福岡市博多区=について、福岡地検は24日、刑事責任能力の有無などを調べる鑑定留置を始めたと明らかにした。3月24日まで。
福崎容疑者は今月5日午後2時45分ごろ、自宅マンションのベッドにいた長女の心菜(ここな)さんの人工呼吸器からチューブ状の器具を取り外し殺害したとして、同8日に逮捕された。逮捕時の取り調べに「娘を殺して私も死のうと思ってやってしまった」と動機について供述。「今はとにかく元に戻りたい。心菜に会いたいです」と話したという。
博多署や捜査関係者によると、一家は両親と娘の3人暮らし。心菜さんには先天性疾患があって自力で手足を動かせず、日常的に人工呼吸器をつけていた。口頭での意思疎通が難しく、栄養は体につないだ管を通して摂取していたという。
心菜さんは生まれて以降、病院介護が続けられていたが、数年前に自宅介護に切りかわり、福崎容疑者がたんの吸引などをしていた。毎日数時間、ヘルパーが自宅を訪れ、在籍する特別支援学校への送迎もしていたという。