2000年代の韓流ドラマブーム以降、すっかり日本社会に定着した感のある韓国ドラマ。性暴力などの社会問題を正面から扱うドラマも多く、女性脚本家も広く活躍しています。「女たちの韓流」(岩波新書)などで韓国ドラマを読み解いてきた山下英愛(ヨンエ)・文教大学教授に、韓国ドラマと女性の結びつきについて聞きました。
――性暴力を告発する「#MeToo」運動など、社会の変化を受けながら、韓国ドラマは、女性に関わるイシューを巧みに取り込んでいると感じます。
韓国ドラマには、性暴力を扱った「魔女の法廷」(2017年)や「車輪」(22年)、「羊たちの沈黙」(22年)など、問題提起型の作品が多くあります。「車輪」は二次被害を丁寧に描き、演出の運びも見事です。
こうしたドラマが生まれるのは、声を上げざるを得ない現実と脚本家の問題意識があるからです。
記事後半には、山下英愛さんおすすめの、近年のドラマ一覧があります。
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