先日の衆院選では、テーマの一つとして高齢者の低年金問題を取材した。その中で気になる点があった。
取材に協力してくれたのは80代の女性。単身で月額10万円に満たない年金でやりくりしていた。離婚するまで専業主婦で、厚生年金への加入期間が短かったという。
専業主婦にならず厚生年金に長く加入していたら、もっと年金受給額が増えていたかも。それって、今にも通じるポイントなのでは? そもそも女性の年金額ってどれくらいなの?
今回は、そうした点を少し深掘りしたい。
年金 私たちの暮らしは
老後の生活を支える公的年金。新たに「年金担当」になった30代記者と、受給開始がそろそろ見えてきた50代記者が、複雑な制度や将来の見通しなどを読み解きます。
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まず見てみたのが厚生労働省のデータ。厚労省は7月、公的年金の将来の見通しを示す財政検証の結果を公表した。5年に1度行われる年金の「健康診断」だ。
今回の財政検証では、195…