理系分野に進む女性の割合が伸び悩んでいる。文部科学省の学校基本調査によると、大学の理工系学部への入学者のうち、女子が占める割合は19%(2023年度)だ。何が壁になっていて、どうすれば乗り越えられるのか。女子の理系進学を支援する「山田進太郎D&I財団」の奨学金を利用し、進学の望みをかなえた学生3人に聞いた。(本間ほのみ)

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一度は文系に お茶の水女子大学の横川暖さん

横川暖さん=2024年7月23日、東京都文京区大塚2丁目、本間ほのみ撮影

 数学が苦手で、一度は文系を選んだ。「でも、謎を解き明かす理系の魅力が、数学の苦手意識より勝った」。お茶の水女子大学理学部1年の横川暖さん(19)は、植物の研究者を目指している。

 原点は小学5年の時に読んだ子ども向けの科学雑誌。電子工作の作り方など教科書にない知識に夢中になった。学ぶおもしろさを知り、勉強にのめりこんだが、数学だけは成績が伸び悩んだ。

 高校では「消極的に」文系を…

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