Spurred by Teen Girls, States Move to Ban Deepfake Nudes

 米ワシントン州シアトルの近郊にあるイサクア高校に通う中学3年のキャロライン・マレットさん(15)は2023年秋、(卒業生を迎えて開かれる)ホームカミング・パーティーでダンスのイベントに初めて参加した。「007」のジェームズ・ボンドをモチーフにした会場には、トランプゲームのブラックジャック用のテーブルが置かれ、パーティードレスで着飾った数百人の女子生徒らが参加していた。

 その数週間後、キャロラインさんら女子生徒たちは、クラスメートの男子生徒の1人が、ダンスに参加した女子たちの偽ヌード画像を作製して、他の人たちと共有していることを知った。出回っていたのは、服を着た実在の女性の写真から自動的に衣服を「脱がせる」機能を持つ人工知能(AI)アプリで作製された、露骨に性的な写真だった。

 キャロラインさんは、ワシントン州議会で民主党の上院議員を務める父親のマーク・マレットさんにこのことを話した。彼女自身は問題の画像に写っていなかったが、合成ヌード写真をクラスの男子生徒たちに見られたことを「たまらなく不快に」感じていた友だちを助ける方法はないものかと父親に尋ねた。それから時を置かず、父親のマレット議員と同州下院議員の1人は、実在する未成年者を描写するAIで生成した露骨な性的画像などの共有を禁止する法案を州議会に提出した。

  • 【注目記事を翻訳】連載「NYTから読み解く世界」

学校現場で新しい形態のハラスメントが急速に広がっています。各州では規制に向けた動きが進行中です。

 キャロラインさんは2024…

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