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選択的夫婦別姓の早期導入を国に求める意見書の採決の様子。賛成する議員は起立した=10月23日、神戸市議会、杉山あかり撮影

 「はて?」

 NHK連続テレビ小説「虎に翼」のヒロイン・猪爪寅子の口癖でもあるこの言葉が、何度も頭に浮かんだ取材があった。

 10月、神戸市議会で選択的夫婦別姓制度の速やかな導入を国に求める意見書が提案された。

 全国の指定市の半数以上が同種の意見書案を可決している。

 採決の結果、賛成32、反対32。同数となり、議長の判断で否決された。

 議案を提案したのは、公明党、共産党、立憲民主党所属議員らでつくる「こうべ未来」、神戸志民党と新社会党議員でつくる「つなぐ」所属議員と、無所属議員1人。

 意見書案は、仕事で築いた評価や、アイデンティティーを損失することなど、姓を変えることで生じる不利益を踏まえ、「人権に関わる問題」と指摘した。

 一方、反対したのは、自民党…

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