初競りを前に、仲買人に品定めされるクロマグロ=2024年5月21日午前8時20分、鳥取県境港市

 来年以降の太平洋クロマグロの漁獲枠について話し合う国際会議「中西部太平洋まぐろ類委員会(WCPFC)」の作業部会は16日、大型魚を1.5倍に、小型魚を1割増にすることを決めた。太平洋クロマグロの資源量が回復基調にあることが確認されたという。11月下旬にフィジーで開く年次会合で正式に決まる。

 WCPFCは26の国と地域が参加。10~16日に北海道釧路市で作業部会などを開き、漁獲量の多い日本、韓国、台湾の枠を話し合った。日本の大型魚の枠は現在の5614トンから8421トンに、小型魚は4007トンが4407トンに増える。

 今回の会議で水産庁は、国内の漁業者から「クロマグロがとれすぎて他の漁に影響している」などと増枠に強い要望があり、大型魚で2.3倍、小型魚で3割増を求めた。ただ、米国などから「回復基調になったばかりだ」などと慎重な意見が示されたという。

 日本の大幅な増枠提案は通ら…

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