大阪大の次期総長に選ばれ、記者会見で抱負を語る熊ノ郷淳氏=2024年11月29日、大阪市北区、浅倉拓也撮影

 大阪大学は29日、任期満了を迎える西尾章治郎総長(74)の後任に、大学院医学系研究科長・医学部長の熊ノ郷(くまのごう)淳教授(58)=内科学・免疫学=を選出したと発表した。任期は来年4月から6年間。

 記者会見した熊ノ郷氏は基本方針として、世界トップレベルの研究の推進や、大学教職員が学生の教育や研究に充てる時間の確保を挙げた。各大学と連携して国に研究予算の増額を求めていくと共に、学生や若い研究者に刺激を与えるスター級の研究者を招くことなども、抱負として語った。

 大学の授業料値上げについては「いますぐ上げることは検討していない」と言い、「奨学金制度と一体で考えないといけない」と慎重な姿勢を示した。「家庭環境がどうあれ、努力すれば大学に入ってチャレンジできるという場を提供するのも国公立大のミッションではないか」と述べた。熊ノ郷氏は19代目の総長になる。現総長の西尾氏は2015年から計約10年務めた。

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