三菱UFJ銀行が描いた2050年の食の未来予想図。箱舟(Ark)をモチーフに、「Food Ark8(食の未来丸8号)」と名付けた=東京都中央区

ニュースレター「アナザーノート」

アナザーノートは、紙⾯やデジタルでは公開していないオリジナル記事をメールで先⾏配信する新たなスタイルのニュースレターです。今回は11⽉10⽇号をWEB版でお届けします。レター未登録の⽅は⽂末のリンクから無料登録できます。

 長さ5キロ、幅2キロの巨大な船が海に浮かぶ。東京都千代田区ほどの広さの船上には、10層にもおよぶ植物工場。とれた農産物は、船の脇に接岸したコンテナ船で世界へ運ぶ。船の中央には大学や研究所が拠点を構え、上部には人が住む空間もある。

 三菱UFJ銀行が描いた、2050年の日本の食の未来予想図だ。農家の減少と高齢化、低い自給率など、取りまく環境は厳しい。世界をリードする先進産業となるには、何をすべきか。「こうありたい」という姿を、1枚の絵にギュッと詰めこんだ。

 箱舟(Ark)をモチーフに、「Food(フード) Ark(アーク) 8(食の未来丸8号)」と命名。1隻で自給率を5%上げる生産力があり、計8隻が日本各地の沖合に浮かび、自給率を40%上げる……。

 お堅いイメージの銀行がなぜ、荒唐無稽にも見える絵を描いたのか。

「北極星のような存在」

 「食は、大きな可能性がある…

共有
Exit mobile version