東京都大田区は21日、日本航空(JAL)やダイエーなど民間6社と、廃食用油を原料とする「持続可能な航空燃料」(SAF)の精製に向けて連携していくことで合意した。脱炭素化社会に向け、住民の参加意識を高めたい考えだ。
SAFは、原油を精製してつくるジェット燃料と比べて、製造から使用までに排出される二酸化炭素(CO2)を6~8割ほど減らせる。
区は、家庭の廃食用油を回収するため、区民には1リットルの専用ボトルの購入を呼びかけ、スーパーなどの店舗には回収用の専用タンクの設置を促す。すでに5店舗に設置されており、今後すべての店舗への設置をめざす。また、学校や地域団体にも取り組みを周知するという。
鈴木晶雅区長はこの日の締結式で、「羽田空港のある大田区の住民にSAFを知ってもらうことで、脱炭素社会に貢献してもらいたい」と話した。(木佐貫将司)