9日開票の欧州議会選を受け、ロシアがウクライナ侵攻をめぐって敵対する欧州首脳への批判を強めている。選挙では、ウクライナ支援に消極的とされる一部の右翼、右派勢力が躍進。ロシア側は、欧州が市民を顧みずにウクライナ支援を続けた結果だ、などとの主張を展開している。
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「自国民を犠牲にし、ウクライナの民族主義者を支援する無能な政策の反映だ。引退の時。歴史の灰の山へ」
ロシア国家安全保障会議副議長のメドベージェフ前大統領は10日、欧州議会選で敗北したマクロン仏大統領とショルツ独首相をX(旧ツイッター)で揶揄(やゆ)した。
フランスでは、ウクライナへの軍事教官派遣に言及しているマクロン氏の与党連合が、右翼「国民連合(RN)」に歴史的大敗を喫し、国民議会(下院)の解散に追い込まれた。ドイツでも、右翼政党「ドイツのための選択肢(AfD)」が第2党となる見込みで、ショルツ氏の連立与党を上回るなど、政権の求心力低下が顕著となっている。
欧州各国、「偽情報」による選挙介入を警戒
こうした状況を尻目に、ロシ…