ボートレーサーとしてデビューする(左から)中村紋夕梨選手、牧村俊輝選手、樋江井舞選手=2024年5月17日午前10時38分、愛知県常滑市のボートレース常滑、松永佳伸撮影

 岐阜、愛知の両県にゆかりのあるボートレーサー3人が24、25日、愛知県常滑市と蒲郡市のレース場でプロデビューする。現役の大学生を続けながらの選手生活だったり、脱サラをして夢をかなえたり。3人の境遇はさまざまだが、厳しいボートレース界で頂点を目指してしのぎを削ることになる。

 デビューするのは、岐阜県可児市の樋江井舞選手(22)=愛知県稲沢市出身=と愛知県武豊町の中村紋夕梨(あゆり)選手(20)、岐阜県揖斐川町の牧村俊輝選手(20)。3人は2022年冬、福岡県のボートレーサー養成所の入所試験に挑戦。志願者1335人のうち、合格者はわずか52人と、合格率4%の狭き門を突破した。

 昨年4月から、モーターの整備訓練や乗艇訓練などに取り組み、今年4月にボートレーサーに必要な国家資格を取得した。体力づくりなど、厳しい訓練に耐えきれず退所者も出たなか、晴れてプロのボートレーサーになれたのは25人だった。

父の背を追う

 ボートレーサーの父親にあこがれる樋江井選手は、高校3年の時に受験したが不合格。椙山女学園大学へ進んだものの、レーサーへの夢をあきらめきれず、大学3年生の時に再挑戦し、合格した。養成所での訓練中は大学を休学。4月から復学し、選手生活との二足のわらじで来春の卒業を目指している。

 樋江井選手は模擬レース中の…

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