昨年の大学入学共通テストの試験会場となった東京大本郷キャンパス=2024年1月13日、東京都文京区本郷7丁目、狩野浩平撮影

 本格的な受験シーズンの号砲となる大学入学共通テストが18日から始まる。

 今回は、2013年以降、政治主導で議論された大学入試改革の「集大成」と位置づけられる。

 前身の大学入試センター試験を改革する案の多くは頓挫した。だが、各校の個別試験を含む大学入試全体は大きく変化している。

 今回は、高校で22年度に始まった新学習指導要領に対応した初のテスト。昨年より約3千人多い約49万5千人が出願した。国公私立の698大学(国立81、公立95、私立522)と11専門職大学、129短大が結果を活用する。

新指導要領で初の共通テスト 「第2段階」へ

 新科目「情報Ⅰ」が登場し、「地理歴史・公民」に日本史と世界史の近現代を学ぶ「歴史総合」が導入されるなど出題科目の大きな変更がある。「情報Ⅰ」は、国立大は大半が、公立・私立大も一部が一般選抜での受験を必須とする。

 今の指導要領は14~16年に中身が議論された。その方向性は、並行して進んだ入試改革の議論と、「思考力・判断力・表現力」や「英語4技能(読む・聞く・話す・書く)」の育成を重視するなど共通点が多かった。

 国の大学入試改革は、センター試験から共通テストに移行した21年が第1段階。新指導要領に対応して大幅に変更する今回が第2段階に当たる。

進む改革、翻弄された現場

 「問題だらけ。まさに翻弄(…

共有
Exit mobile version