学生たちは「西短MP学科さくら組」としてアイドル活動をする=今木清志教授提供

 大学でアイドルを育てる。元テレビ朝日プロデューサーで西日本短期大学メディア・プロモーション(MP)学科の学科長を務める今木清志教授(61)は、そんなミッションに取り組んでいる。その心は何か。「アイドル力」という言葉に注目すると、狙いは見えてくる。

 4月26日午後。福岡市内のキャンパスにある「第1スタジオ」で、「イベント研修」の授業が開かれていた。

 学科の特色ある取り組みとして、新1年生と2年生の全34人を、希望をもとにアイドル、声優、演劇、シンガー、制作のユニットに配属する。ユニットは卒業まで固定で複数を兼ねる学生も。学内外を問わずイベントに参加し、実地で学んでいく。今木教授は振り分けを発表した後、早くも1年先の卒業公演「しあわせになりたい2025」の制作方針を説明した。

 入学から卒業までの学科全体の活動を、ダンスや歌、アフレコ、映像を交えてストーリー仕立てで見せるものだ。「本番までのプロセスを公演で表現したい。全員が主役」と今木教授。脚本や演出も学生たちが担う。

 ユニットの中でも、特に学科を象徴する存在がアイドルユニットだ。2020年度から、メンバーが入れ替わりながら「西短MP学科さくら組」のグループ名で対外的なアイドル活動を続け、毎年、新曲をミュージックビデオで発表してきた。

 今木教授は26日の授業で、24年度の新曲タイトルは「アイドル力!」になると伝え、コンセプトを学生たちに説いた。

こんな時代だから

 「各地での戦争、大地震、地…

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