吹奏楽経験者などで結成した「月イチ吹奏楽部」の発表会の様子=新潟県三条市荒町の市体育文化会館

 【新潟】大人になっても、「部活」を続けたい。そんな思いを持った三条市などの吹奏楽経験者が月1回の練習を重ね、このほどステージに立った。その名も「月イチ吹奏楽部」。2月9日に初めての発表会があり、メンバーたちは久々の緊張感と合奏の楽しさを味わった。

 月イチは昨年発足した。中心は「わたじん楽器三条店」(同市東三条)と市体育文化会館(同市荒町)の共催で、4年前に始まった「1日限りの吹奏楽部inさんじょう」の参加者だ。合奏をやりたい人たちが年に1回集まって開いた発表会。ただ中高の吹奏楽経験者が多く、「年に1回じゃ物足りない」「もう一度合奏したい」といった声があり、昨年4月から月1回は集まって練習をすることにした。約40人のメンバーは、高校生から60歳以上と幅広い。

 初の発表会は市体育文化会館であった。全日本吹奏楽コンクールで課題曲だったことのある「マーチ・エイプリル・メイ」「さくらのうた」に続いて、ディズニーの「『アラジン』メドレー」、最後は吹奏楽の定番曲「宝島」で締めくくった。会場に詰めかけた家族や友人からは、大きな拍手が送られた。

 「ちょっと緊張したけど、すごく楽しかった」。三条市の長谷川裕美さん(43)は中高の吹奏楽部でオーボエを、この日はフルートを担当した。卒業後は楽器を手にすることもなくなったが、子育ても落ち着き、結婚後にサクソフォンを始めた夫とともに演奏した。

 燕市の渡辺里維子さん(53)は中高でフルートを担当。「思った以上にお客さんが多くてドキドキだったが、やっぱりみんなで吹くのは楽しい」。中学からピッコロを続ける三条市の渡辺美千恵さん(59)は「年齢を重ねると、緊張することもなくなる。久しぶりのステージは、とても刺激的だった」と語った。

 月イチ吹奏楽部は部員を募集している。練習は毎月1回、土曜または日曜の夜に1時間半。講師はサクソフォン奏者で指揮者でもある田村亮太さん。入部希望者は、わたじん楽器三条店(0120・111・349)まで。

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