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静岡県国際介護人材サポートセンターの開所式=2024年7月24日、静岡市葵区駿府町、田中美保撮影

 外国人職員を雇う静岡県内の介護施設を支援する県国際介護人材サポートセンターが24日、静岡市内に開所した。県内の介護施設で働く外国人は昨年度1千人を超えており、今後もニーズが高まるとみて、県が一元的に対応する窓口を開いた。

 センターは県社会福祉協議会内に設けた。外国人材を受け入れる施設を支援したり、他の施設と合同で外国人材の研修を行ったりして定着を促す。外国人からの生活面の相談も受け付ける。出身国別交流会も9月に企画している。

 開所式であいさつした県老人福祉施設協議会の種岡養一会長は「どの業種も労働力確保は困難で、センターの開所はありがたく、施設も期待している」と話した。

 同協議会が毎年、会員向けに行う人材確保に関するアンケートでは、外国人材の育成や採用に関して「困りごとがある」と答えた施設の割合が今年約14%を占め、前年の4倍に増えた。小さい法人では人材が足らず、受け入れたくても単独では踏み出せないといった声が寄せられているという。

 センターでは、医療法人社団一穂会(浜松市中央区)の石岡晃専務理事がアドバイザーを務める。フィリピンの大学で日本語講座の開設や、施設側のマニュアルづくりに携わったといい、「日本人と外国人が共生していけるよう、今までの知識や経験を関係者と共有したい」と話した。(田中美保)

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