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定例の閣議後会見に臨む上川陽子外相=2024年9月10日午後2時44分、外務省、松山紫乃撮影

 中国南部・広東省深圳市で深圳日本人学校に登校中だった男子児童(10)が刃物を持った中国人の男(44)に刺されて死亡した事件をめぐり、上川陽子外相は20日の会見で「保護者や子どもたちの間で動揺が広がっていることを大変深刻に受け止めている。精神面でのサポートを全力で行う」と述べ、外務省の政務三役の中国訪問を検討していることを明らかにした。関係者によると、外務副大臣が近く訪中する方向で調整している。

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 上川氏は会見で、現地での邦人の安全確保に向けた追加措置についても「現在、事務方に検討させている」と強調。「文部科学省とも連携しつつ、日本国内の安全対策の取り組みなども参考にしながら何ができるか速やかに検討する」という。

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深圳日本人学校の男児が亡くなった19日、学校の校門前に花を手向ける人たち=2024年9月19日、中国・広東省深圳市、小早川遥平撮影

 林芳正官房長官も20日の会見で、中国側から日本人を含む外国人の安全確保に最大限努力すると説明があったとしたうえで、「引き続き中国に対してはしっかりとした事実関係の説明、子供たちの安全確保を強く求める」と語った。(松山紫乃)

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