北関東では桜の花見の季節は過ぎたと思われがちだが、茨城県結城市に、7カ月にわたって各種の桜を楽しめる穴場がある。国内外から約400種、千本の桜を集めた「日本花の会結城農場」だ。

薬王寺八重の下で憩う行楽客=2024年4月4日、茨城県結城市田間
写真・図版
八重紅虎の尾=2024年4月16日、茨城県結城市田間

 一般公開されていて「野鳥のさえずりを聞きながら静かに桜が観賞できる」と人気がある。入場無料の、ひと味違った花見の名所となっている。

 面積は約8ヘクタールと広大。開花の最盛期は4月だが、多彩な桜が3月上旬~5月上旬、8月下旬~12月下旬の計6カ月以上にわたって咲き続ける。農場長の田崎満さん(54)は「個性的な色合いと風情ある桜がたくさんあります」とPRする。農場は1969年、建設・鉱山機械メーカー「コマツ」の当時の社長が大の植物好きで、「花や緑を生かした町づくりの拠点にしたい」と開いたそうだ。

 「十色桜(といろざくら)の…

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