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女子大学が変化している。少子化や共学志向で志願者が減る中、理工系学部の新設が相次ぐ。ジェンダー平等を進めるなど、時代に即した教育を充実させる取り組みも増えている。
女子大初のデータサイエンス学部
1899(明治32)年創立の京都女子大学は2023年度、女子大初のデータサイエンス学部を作った。実証主義に基づくデータサイエンスが担う役割はさまざまな研究分野で広がっているが、女性研究者は少ない。
竹安栄子学長は「女性研究者がいない分野は女性に関わる課題にスポットがあたりにくい。データサイエンスを身につけた女性を多様な分野に送り出すことが急務」と話す。
学部の定員は1学年95人。23年4月に入学した2年生の三浦葵衣さん(20)は中学生のころ、システムエンジニアの叔父に話を聞き、あこがれた。中学や高校の情報やパソコンの授業も楽しく、情報系の就職を目指した。大学を探す中、目に留まったのが京都女子大のパンフレットだ。
「社会の本音を読む」と書かれていた。統計学や情報学を学び、社会の課題の解決に向けた応用力を身につけられる。「女性の活躍やジェンダー平等に貢献できる人材養成」にも魅力を感じた。
入学すると、プログラミングや社会データ分析の授業が面白い。データサイエンスカフェという学びの場では学生同士で教え合う。
塾の講師を招き、高校の数学を復習する時間もある。「個人のレベルに合わせて丁寧に学べる」
工学の「思い込み」なくしたい
文部科学省の23年度の学校基本調査では、工学部系の女子学生の割合は17・3%。少しずつ増えているが、他の学部より少ない。一方、産業界は技術革新のために女性エンジニアを求めている。
お茶の水女子大学は24年度、共創工学部を設置した。特徴は「新しい工学」。文化の創出も工学と位置づけ、学部内に文化情報工学科を設けた。
人文学、データサイエンス…