地域課題解決DXコンソーシアムのイメージ

 九つの地方銀行と東京のベンチャーキャピタル(VC)がタッグを組み、深刻さを増す地方の人手不足解決に取り組む連合体を設立した。DX(デジタル化)を手がけるスタートアップ企業を地銀を介して中小企業につなげる。3日の設立式で事務局を担うVCのUBベンチャーズの岩沢脩・代表取締役は「これだけ多くの地銀とVCの取り組みは日本初。地域の壁を壊してイノベーションを起こしたい」と語った。

 「地域課題解決DXコンソーシアム」と名付けた連合体には、鹿児島、佐賀、山陰合同、四国、静岡、常陽、中国、福岡、山口の各銀行が参加する。UBベンチャーズは人手不足解消を目指すスタートアップ企業への出資に特化したVCだ。

 同社によると、製造業や建設、教育など人手不足が深刻な業界に対し、DXなどで解決に寄与するサービスを手がけるスタートアップ企業は多い。

 ただ、課題に直面する中小企業の大半は各地に分散しており、都心に集中するスタートアップ企業が関係を築くハードルは高かった。地方の企業にとっても、どんな新サービスや技術があるのかわからず、DXの流れに乗り切れなかった。

 そこを橋渡しするのが、地銀の役割だ。

連載「8がけ社会」

高齢化がさらに進む2040年。社会を支える働き手はますます必要になるのに、現役世代は今の8割になる「8がけ社会」がやってきます。今まで通りが通用しなくなる未来を私たちはどう生きるべきでしょうか。

 地銀は、融資を通して地域の…

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