農業や農家の魅力を伝える本「ワンダフル・アグリカルチャー」（人葉舎）が出版された。著者は、和歌山市内で食品販売店、ケータリング事業を営む石井佳奈さん（33）。食材の仕入れを通じて交流を深めてきた県内の農家を訪ね、それぞれの農への思いなどをつづった。各農家のイチオシの野菜や果物を使ったオリジナルレシピも紹介している。
石井さんは滋賀県出身。管理栄養士の資格を持つ。保育園の給食調理、ケータリング事業をしていた会社勤務を経て、おいしい食材がある場所で料理がしたいと、2018年に和歌山市に移り住んだ。いまは、パーティーや会議などへのケータリング事業と、農薬や化学肥料に頼らずに育てた地元野菜などを販売する「フードセンターイワセ」を営む。
石井さんは、仕入れ先の農家を訪ね、どんな料理に使うのかやお客さんの感想などを伝えることを大事にしている。農家との交流が密になる中で、どうやって野菜が作られているのか、自然相手の苦労や土作りの大切さ、農とともにある暮らしの豊かさを知った。店の客ら直接対面する人だけでなく、もっと多くの人に知って欲しいとの思いから、本の出版を思い立った。
紹介したのは、紀の川市、橋…
