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国際刑事裁判所(ICC)の赤根智子所長=西岡臣撮影

 ロシアのプーチン大統領に逮捕状を出し、イスラエルのネタニヤフ首相にも逮捕状を請求しているのが、国際刑事裁判所(ICC)だ。今年3月に日本人初のICC所長に就任した赤根智子さんが朝日新聞のインタビューに応じ、ICCの現状や日本の男女格差などについて語った。

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 ICCは今、ロシアのみならず、民主主義の旗振り役を自任する米国からも圧力を受けている。ICCの対応をめぐり、反発したロシアから赤根所長自身が指名手配され、米国でもICCに経済制裁を科す動きが出ている。こうした現状について、赤根所長は「受け入れられない」とし、ICCの使命は「あくまで『法の支配』に基づき、独立性・中立性を保ち、犯罪を捜査・訴追・処罰する」と強調した。

 ICCの判事の半数以上は女性が占める。赤根所長は、日本の男女格差の現状について、自身がICC所長に就任し、多くの日本の女性から「あとに続く若い女性たちに勇気と希望を与えていただいた」と言われたが、逆に違和感を覚え、「(日本では)女性がまだまだ力を発揮しきれない社会だ」と感じたと語った。

 若い人たちへのメッセージと…

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