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「歩く広告業」で使う機器を背負って演説する宇都宮亮氏(中央)=2025年1月25日午後7時53分、北九州市小倉北区、小島達也撮影

 石破政権下で初の政令指定市議選となる北九州市議選(定数57)が26日、投開票された。各党は、夏の参院選の前哨戦と位置づけて党勢拡大を競った。自民は裏金問題への逆風がなお強く、公認を絞り込んだが、小倉北区で前職2人、小倉南区で現職1人の落選が決まった。9人を公認した立憲も3人の落選が決まった。国民民主は公認2人がいずれも選挙区でトップ当選するなど躍進した。

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 合併による市誕生後の1965年の130人をのぞき、最多の96人(前回比15人増)が立候補する混戦だった。

 確定した獲得議席は、自民15(前回16)▽立憲6(同7)▽維新2(同3)▽国民民主2(同0)▽公明13(同13)▽共産7(同8)▽参政0(同0)▽諸派0(同0)▽無所属12(同10)。

 焦点の一つは、「いつも政権のリトマス試験紙みたいな選挙になる」(自民現職)という自民の議席数だった。前回は菅政権のコロナ政策が批判され、22人中6人落選という大敗。今回は公認を18人に絞ったが、前回をさらに下回った。4人が選挙ポスターに党名を書かない「党隠し」もしていた。

 21人が11議席を争った小倉北区では、自民は4人を公認。このうち返り咲きを狙った2人がいずれも得票が伸びず、混戦の中で浮かび上がれなかった。

 当落が注目されていたのは、市議10期を務め、「北九州のドン」とも呼ばれる自民の片山尹(おさむ)氏(78)だ。前回5票差で落選し、今回返り咲きを狙っていた。19人で12議席を争う混戦となった小倉南区で、当選した。

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