
豊橋総合動植物公園(愛知県豊橋市)で飼育する国内最高齢のライオン・オト(メス)が10日、死んだ。25歳6カ月だった。同園が同日、発表した。園では「来園者に思い出と笑顔を与えてくれたオトに感謝し、冥福を祈りたい」と、ライオン舎前に11~20日、献花台を設置する。
オトは1999年、北海道旭川市の市旭山動物園で生まれた。豊橋総合動植物公園にやって来たのは、2001年7月。与えた餌を残さず食べる「食いしん坊」だったという。オスのハヤテとペアになり、02年には2頭を出産している。
国内最高齢のライオンとなったのは23年10月28日。その後も元気に過ごしていたが、今年2月末から眠っている時間が長くなっていた。食事の量も元気なころには鶏肉など4キロ食べていたのに食べなかったり、食べても1切れだけだったりと目立って減っていったという。
広報担当の吉川雅己獣医師(52)は「毛並みがきれいで多くのファンに愛されていた。死んだハヤテとは本当に仲が良く、1頭になってさびしそうに見えることもあった。お客さんに思い出をたくさん作ってくれた。感謝している」とその死を惜しんだ。