波を起こす装置が壊れ、職員が手製の道具を使って水面を動かす=2024年11月22日、富山県魚津市三ケの魚津水族館、佐藤美千代撮影

 「古くてボロいが日本一!」。現存する国内最古の水族館、魚津水族館(富山県魚津市)が、そんなうたい文句で支援を募っている。老朽化で故障が相次ぐ設備の補修に充てたいと、2千万円を目標にクラウドファンディングに取り組む。

 「当面の間、波が起きませんがご了承ください」。海の様子を再現する「波の水槽」の前に、おわびの掲示がある。

波を起こす装置が壊れた水槽=2024年11月22日、富山県魚津市三ケの魚津水族館、佐藤美千代撮影

 40年使った造波装置が3年前に故障した。以来、職員がときどき手動で水をかき混ぜ、波を起こして見せている。その様子はSNS上で注目を集め、「頑張って」とコメントが寄せられる。

 ベニズワイガニなど深海生物のコーナーでは今年初め、水槽の冷却装置が故障した。各地の水族館にSOSを出して、冷水が必要な生き物を急きょ引き取ってもらった。

冷却装置が故障して深海生物が飼えなくなり、「ピンチヒッター」として別の魚を展示している=2024年11月22日、富山県魚津市三ケの魚津水族館、佐藤美千代撮影

 海中トンネルの継ぎ目から水…

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