運転中の原発として国内で最も古い、関西電力高浜原発1号機(福井県)が14日、50年超の運転に入る。2011年3月の東京電力福島第一原発の事故後、原発の運転期間は原則40年、「極めて例外的」に最長60年と定められたが、岸田前政権が原発回帰を進めたことなどもあり、既存の原発を最大限活用する傾向が強まっている。
高浜1号機は、1974年11月14日に運転を始めた。加圧水型炉(PWR)の原発で、出力は82.6万キロワット。東日本大震災後に運転を止めたが、原子力規制委員会による新規制基準の審査で60年までの運転などが認められ、23年7月に約12年半ぶりに再稼働。50年超運転に必要な今後10年の施設管理方針も先月、規制委の認可を受けていた。
【動画】運転開始から50年となる高浜原発1号機=野津賢治撮影
高浜1号機が50年超の運転を迎えることについて、関電は14日、「国内外の最新知見を積極的に取り込み、原子力発電所の安全や信頼性の向上に努めたい」とコメント。森望社長は12日に訪れた福井県美浜町で、「これからも安全最優先で臨む」と話す。
一方、福井県の杉本達治知事は「県内発電所の運転について、引き続き厳格に監視していく」とコメントした。
政府は最長20年の延長は「…