囲碁名人リーグ　許九段が「渋い碁」制す　関九段破り1勝1敗のタイ

　囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦（朝日新聞社主催）は13日、許家元（きょかげん）九段が関航太郎九段に白番中押し勝ちし、リーグスコアを1勝1敗のタイに戻した。関は0勝2敗となり、苦しい出だしとなった。

　剛腕で鳴る許だが、本局は最後まで戦いが起きない屈指の〝渋い碁〟となった。中盤に入って早くもヨセ勝負となり、1目を争う非常にデリケートな折衝のなかで許に勝負の振り子が傾いていったようだ。

　許は4日前の十段戦準々決勝で一力遼棋聖の大石を豪快に仕留めて快勝。直後の本局では正反対のテイストのヨセ勝負を制し、上げ潮に乗ったか。2月の第3ラウンドは、ここまで2勝0敗とスタートダッシュを切った井山裕太王座と激突する。