囲碁名人リーグ　山下九段が初白星　村川九段を相手に巧みな石運び

　第50期囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦（朝日新聞社主催）は20日、山下敬吾九段が村川大介九段に白番中押し勝ちし、リーグ初白星を挙げてスコアを1勝1敗の五分に戻した。村川は開幕3連敗で挑戦者レースから離脱。残留争いに切り替える。

　山下の巧みな石運びでリードされた村川は、地合い勝負を放棄。模様をめいっぱいに広げ、模様の中で置き去りにされた山下の隅の石を殺しにいった。山下はこの隅の一団を動きだして勝負を決めにいったが、思いのほか危険に満ちており、AIは一時山下の勝率90%超から形勢不明に判定を変えた。生きるか死ぬかの勝負は、村川に疑問手があったようで、山下の石が息を吹き返し、同時に勝負も決まった。