【対局中継】志田達哉八段ー余正麒八段 解説・結城聡九段【第49期囲碁名人戦リーグ】

開幕5連勝で一力遼棋聖と同星首位に並び立った余正麒八段=9日、大阪・北浜の関西棋院
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 囲碁名人戦挑戦者決定リーグ戦(朝日新聞社主催)は9日、余正麒(よ・せいき)八段が志田達哉八段に黒番中押し勝ちして負けなしの5連勝とし、一力遼棋聖と同星首位に並び立った。敗れた志田は白星なしの6連敗でリーグ陥落が確定した。

 事情は異なりながらもともに負けられない一戦は、序盤から石と石が接触する白兵戦が繰り広げられたが、中盤、余が志田の見ていなかった痛烈な決め手を放ち、一瞬で勝負を決めた。下辺の白の大石が生死を左右する本コウとなり、志田は盤上を4分間見つめてそのまま手を下さず、投了した。

 首位の一力、余はともに残り3戦。7月の直接対決を前に、余は6月に関航太郎九段(1勝3敗)と、一力は許家元九段(4勝2敗)と打つ。関、許ともに残留争いの渦中におり、激しい戦いになりそうだ。(大出公二)

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