栃木県那須町の河川敷で4月16日、会社役員夫妻の焼損した遺体が見つかった事件で、これまでに逮捕された6人のうち、実行役ら4人は20~28歳の男で、知り合って間もなく、互いにフルネームも知らない関係だった。希薄なつながりの4人が報酬目的で結びつき、遺体を損壊したという容疑で逮捕されることになった。

 JR渋谷駅から歩いて数分。渋谷センター街を抜けると、飲食店の並びにネオンの入り口が見える。4人がそれぞれ知り合ったクラブだ。

 警視庁と栃木県警の捜査本部は、指示役の佐々木光(28)、仲介役の平山綾拳(りょうけん)(25)、実行役の姜光紀(カングァンギ)(20)、若山耀人(きらと)(20)の各容疑者を逮捕した。捜査本部は共犯関係とみるが、4人が出会ったのは昨年末から今年にかけてだ。

 交番に出頭し、4月21日に最初に逮捕された平山容疑者は、事件に使われた車やガソリン、携行缶などを事前に準備していた。出頭は佐々木容疑者と会った直後だった。29日に逮捕された指示役の佐々木容疑者は、平山容疑者について「2~3月ごろに渋谷のクラブで知り合った」と供述。互いに下の名前しか知らず、やり取りは主にSNSだったという。

「何度か飲んだ」「カン、キラトと呼んでいた」

 平山容疑者は「遺体の処理を…

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