同性婚を認めない民法と戸籍法の規定は憲法違反だとして、九州の同性カップル3組6人が国を訴えた訴訟の控訴審判決で、福岡高裁（岡田健裁判長）は13日、「幸福追求権」を保障する憲法13条など3条項に照らし「違憲」と判断した。国の賠償責任は認めなかった。
同種の訴訟は全国5地裁で計6件起こされたが、幸福追求権を根拠とした違憲判断は今回が初めて。高裁レベルでは今年3月の札幌、10月の東京に続く3件目の違憲判断となった。福岡高裁は「同性婚を法制度として認めない理由はもはや存在しない」と指摘しており、司法が国に法整備を迫る姿勢がにじむ。
判決はまず、現行の規定を13条違反とした原告の主張を検討。婚姻は「人にとって重要かつ根源的な営み」で、その自由は13条で保障されていると指摘し、法制度により婚姻を保護される権利は「幸福追求権の内実の一つで、個人の人格的な生存に欠かせない」と踏み込んだ。
その上で、「互いに相手を伴…
